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ピラティスとは
●ピラティスとは? ピラティスは、ドイツ発祥のエクササイズでジョゼフ・ピラティス氏が考案しました。元々は病弱だった自分自身の鍛錬の為、ヨガなど様々なトレーニングを研究し誕生したエクササイズで、後に看護師になりケガ人など身体が弱った人にも大きな負担をかけることなく行えるリハビリの目的で開発しました。ピラティス氏はその後アメリカに渡り、そのエクササイズがダンサー達に受け入れられ現在のピラティスにつながっていきます。ピラティスは身体の深層部にあるインナーマッスルや体幹を使って身体を健康的に鍛えることを目的とし、「10回行うと気分が良くなり、20回では見た目が変わり、30回で全く別の身体に生まれ変わる」と言われています。リハビリ用に開発されただけあって運動で使う筋肉ではなく、姿勢や関節のポジショニングのための筋肉を鍛えることでボディラインや骨格のゆがみを整えていきます。老若男女誰でもできるエクササイズになっています。 ●ピラティスの効果 ピラティスでは、体の外側にあるアウターマッスルではなく、深層部にあるインナーマッスルを鍛えます。インナーマッスルは、アウターマッスルの補助的な役割を果たす筋肉であり、全身のバランスを整えたり、スムーズなアウターマッスルの動きをサポートしたりします。ここでは、ピラティスのおもな効果をご紹介します。 1. 骨盤の歪み改善 いつも利き手でバッグを持ったり足を組んだりすることで、知らずしらずのうちに骨盤は歪んでいます。骨盤が歪むことによって、血行不良による冷えや痛みの原因になることもあります。インナーマッスルを鍛えることで、骨盤の歪みを正常な位置に戻し、冷え性や生理痛の緩和、便秘やむくみ改善効果などが期待できます。 2. 姿勢改善、肩こり解消 ピラティスでは、体の左右の筋肉量を調整することができるので、姿勢改善効果も期待できます。正しい姿勢を身に付けることは、肩こり解消にもつながります。デスクワークが多く、猫背になりがちだったり、立つときに片方に重心をかけていたりすることで、正しい姿勢を保つためのバランスが崩れてしまいます。背骨は、緩やかなS字カーブを描いているのが理想の姿勢です。ピラティスで正しい姿勢に必要な筋肉を鍛えるのと同時に、胸の前を広げたり背筋を伸ばしたりできるのでストレッチ効果もあります。 3. ストレス軽減 ピラティスを行う上で、呼吸法は大きなポイントです。副交感神経に働きかける腹式呼吸でリラックス効果が期待できるヨガと異なり、ピラティスは胸式呼吸で行うため、交感神経に働きかけ、体を活性化させる効果があります。また、体の内部の動きに集中することにより、無心の状態へと導きます。そのため、心を落ち着かせてすっきりとした気持ちになることができます。 4. ダイエット効果 インナーマッスルを鍛えることで体が引き締まり、筋肉量が増えて新陳代謝が上がります。そのため、継続することでやせやすく太りにくい体へと変化します。 5. 免疫力を向上させる 免疫力を向上させるためには、睡眠と健康な食事を摂ることに並んで運動が大切です。免疫はストレスがかかることで影響を受けやすい特徴があります。ピラティスは胸式呼吸に合わせて動くこと、背骨を整え自律神経のバランスを整えることでストレスを解消し免疫力を向上する効果が期待できます。1日に20分~30分程度を週に3回程度ピラティスを行うことが効果的です。 -
そもそもヨガって?
ヨガの歴史 ヨガ=体、心、魂を宇宙に結びつけること ヨガはサンスクリット語の「ユジュ」(牛や馬と車をつなぐ軛)が語源で、体、心、魂を神(あるいは宇宙)に結びつけることの修行法として、紀元前4000年~2000年頃、インダス文明で生まれました。 200年頃には最も古いヨガの根本経典である「ヨガ・スートラ」が編纂され、具体的なヨガの実践方法が記されました。「ヨガ・スートラ」によると、ヨガは「心の動きを抑止すること」と定義され、心の動きをコントロールするさまざまな鍛練により、苦しみから解放されることをその目的としています。 1000年頃には、ポーズ(アーサナ)と呼吸法(プラーナヤーマ)などの、肉体を浄化し強化する鍛練によって、自己(エゴ)を超越したゆるぎない境地を目指す「ハタ・ヨガ(=力強いヨガの意)」が出現しました。現在世界中に普及しているヨガのポーズは、この伝統的なハタ・ヨガの一部です。その後、ハタ・ヨガの教本を基礎として様々な流派が生まれ、複雑に交じり合いながら現代のヨガへとつながります。 心と身体をリラックスさせ、健康的で充実した生活を送るためのツールとして、現在も新しいジャンルのヨガが次々と生まれています。 ヨガの目的 歪みの解消と活力に満ちたおだやかな気持ちに 現在ではダイエットや健康法としてもブームとなっているヨガですが、本来の目的は「苦痛からの解放=快適で安定した心を作ること」にあります。 ポーズでは体の歪みが矯正され、柔軟性や体力が向上するなどの効果がありますが、そこにゆったりした呼吸や瞑想を組み合わせることで、集中力が高まり、おだやかで揺るぎない精神状態を作りだすことができます。歪みが解消し、体全体が引き締まって美しいプロポーションを手に入れられるのはもちろんのこと、活力に満ちた前向きでおだやかな気持ちを得られることこそがヨガの特長といえます。 ヨガの呼吸法 集中力が増し、体の内側から活性化 深呼吸で心身がリラックスできるように、呼吸が体と心に及ぼす影響はとても深いものです。ヨガの基本でもある呼吸法は、呼吸を制御することで活力と集中力が増し、心と体を結びつけてくれます。また、細胞ひとつひとつに酸素が送り込まれ、体の内側から活性化するという効果もあります。 -
シヴァナンダヨガとは
「シヴァナンダヨガ」は、ヨガのポーズだけではなく、呼吸や瞑想、さらに食事にもフォーカスして総合的に心身のバランスを整えます。自分の体質に気付くことで内面から健康になることを促す、精神的な側面も強いタイプのヨガです。ここでは、シヴァナンダヨガの効果と魅力についてご紹介します。●シヴァナンダヨガの特徴シヴァナンダヨガは、元々は医師だったスワミ・シヴァナンダ師がインドで考案したヨガを、1957年以降に弟子であるスワミ・ヴィシュヌ・デヴァナンダ氏が欧米へ広めたことで定着しました。現在では、本部を置くカナダを中心として、世界40ヵ所に支部を展開しています。シヴァナンダヨガは、大きく5つのポイントを重視しています。1. 適切な運動とポーズ(アーサナ)しなやかでバランスの良い体を整えます。2. 適切な呼吸(プラナヤマ)呼吸は生命のエネルギーを高めます。エネルギーを高めることで、心身を整えることができます。3. 適切なリラクゼーション(シャバーサナ)心身の深くまでリラックスすることで、体を芯から充足させ自然な回復を促します。4. 適切な食事シヴァナンダヨガの食事は、菜食主義のベジタリアンを指します。生命力にあふれた食事をとることで、エネルギーを体内に取り込むことができるとされています。5. 思考と瞑想(ヴェーダンタとディヤーナ)ポジティブな思考と瞑想を持つことで知性と思考を浄化し、より高次の意識へと導きます。●シヴァナンダヨガの効果とメリットシヴァナンダヨガは、ポーズと瞑想によって、心身を整えることを重視しています。日常生活において乱れがちな心身を、シヴァナンダヨガの思想によって意識的に安定させることができるでしょう。意識を集中させるための祈りの言葉である「マントラ」は、上級者ともなると唱えるだけで自分の健康状態を把握することができるとされています。また、瞑想を効果的に行うことで、身体を健康に保つだけではなく、精神的な強さを高めることにもつながります。ストレスを抱えやすい、現代人にぴったりのヨガといえるでしょう。